体質改善をサポートし
生活習慣病に備えます
生活習慣病(高血圧・糖尿・高脂血症)は、生活習慣で作り上げた病気であり、体質だと考えます。
体質は病気と繋がりますが、未病(病気の診断前)の段階であれば、体質は変えられます。病気の診断後でも生活養生は病気の回復や改善に必須だと考えます。
治療効果は薬3割、養生7割と言われ、体質改善も治療効果も薬だけでは3割程度。
さらなる改善には養生が必要です。
生活習慣病の本質は?
西洋学的の考え ~ゴースト血管は万病のもと~
AGEs(Advanced Glycation Endproducts 終末糖化産物)をご存じですか?
AGEsとは「タンパク質と糖に熱が加わってできた物質」のこと。
老化の原因物質ともいわれます。外見と体内の老化は密接に関係します。
美容面はもちろん、体内の老化や病気のリスクにもつながります。
生活習慣病は毛細血管の劣化に関係し、AGEsが血管壁の内皮細胞に結合して、内皮細胞の増殖と空洞化を促進し、さらに活性酸素によるサビが促進されて動脈硬化に導きます。
糖尿病の指標としてHbA1c (ヘモグロビンの中間糖化物質)が下げられないと、AGEsへと変わり、赤血球や組織のタンパク質は変質して元に戻らなくなり、三大合併症(神経障害、網膜症、腎症)を引き起こします。
血管以外にも全身に糖化が進み、あらゆるところでAGEsが溜まると、様々な病気を引き起こします。
- アルツハイマー
- メタボリックシンドローム
- 骨粗しょう症
- 白内障
- 非アルコール性脂肪肝
- シミ、シワ
- 抜け毛、白髪
体内のいたるところでAGEsが作られ、組織に沈着して排泄されないことから、まずは食べ物・飲み物からのAGEsの摂取を減らすこと、調理の方法を考える必要があります。
最近は、酸化脂質の分解物がタンパク質と結びついて酸性されるカルボニル化合物ALEs(Advanced Lipoxidathion Endproducts 終末脂質過酸化産物)も注目されています。
血管壁にAGEsが蓄積して、ゴースト血管へ
正常な血管
血液の流れが悪い毛細血管を顕微鏡で観察すると、毛細血管はあるのに血液が流れていない状態が観察されます。このような血管の通称を「ゴースト血管」と呼び、血流が滞り使われなくなった「ゴースト血管」はやがて脱落(消滅)していきます。
ゴースト血管は体の隅々にある毛細血管の劣化から始まります。
髪の毛の1/10の細さで約10万㎞(地球約2周半)の長さの毛細血管は全身血管の99%を占めます。生命維持に大切な役割で、栄養や酸素を全身に供給し、老廃物を体外に排出してくれています。
この毛細血管がねじれたり、曲がったり、短くなり、また毛細血管の周りが濁るなどは、生活習慣の乱れが影響しています。ひいては生活習慣病に繋がる毛細血管の異常が、最終的にゴースト血管へと進んでいきます。
ゴースト血管
細いねじれと濁り
全体的に太い
中医学の考え ~瘀血は万病のもと~
「瘀血は万病のもと」全ての病気は血液からと言われます。
瘀血の三大症状「痛む・しこる・黒ずむ」として、肩こり・頭痛・シミ・クマなど、身近に起こる症状も瘀血の症状です。さらに生活習慣病も血液の滞り、血流の悪さに直結します。
漢方相談では、舌の色の暗さや斑点、舌の裏の静脈の腫れなどを確認しています。
瘀血は病理産物で、原因となる体質(瘀血の6タイプ)があります。
体質は漢方面談の上、判断させていただきますので、初回の漢方相談は30分~1時間くらいかかります。
未病先防(病気にならない体質改善)という中医学の考えから、瘀血の傾向があれば、活血(血行改善)して、毛細血管を元気に、ひいては五臓六腑を元気にして、健康寿命を延ばしていただきたいです。
また、加齢や食生活の乱れにより、胃腸機能や代謝の低下による水分停滞や脂肪は、中医学で痰湿(代謝低下による病理産物)という病理産物を体にため込みます。
瘀血・痰湿は食事と運動を中心に生活養生を考えます。
高血圧、糖尿病、高脂血症の方は特に、以下の食養生で未病先防を頑張ってください。
瘀血・痰湿対策のための食養生
毎日の食事が体質を作ります。体質改善には食養生が欠かせません。
瘀血対策となる食事や生活養生についての見直し項目です。
ご自身の生活の中でできることから始めてみてください。
①食事メニュ―の見直し
洋食より和食。主食は小麦類から米中心へ。
みそ汁やスープなどをメニューに加える。
②食材の見直し
旬の食材をメニューに入れ、地元の食材や調味料を選ぶ。
加工品をなるべく使わない。
③調理方法の見直し
レンジでチンはなるべく避ける。
焼く・揚げるなどの焦げを作る調理でなく「煮る・ゆでる・蒸す」調理を。
④食事時間の見直し
起床2時間以内(AM9時まで)に朝食を摂る。
就寝2時間前までには夕食を終える。
詳しくは、 子午流注についての解説をご覧ください。
おすすめ漢方薬・健康食品
冠元顆粒
富山大学での研究では、これらの生薬配合の漢方薬を服用して、AGEsを低下させ、糖尿病による肝臓や腎臓の機能低下を防ぐという研究結果もある。
田七人参
水快宝
爽月宝