不眠・不安のお悩みを
漢方でサポートします
寝ても疲れが取れない、重だるいと感じるなら、良質な睡眠を取れていないかもしれません。
不眠は精神不安に繋がります。うつ症状の90%の方は不眠傾向にあります。特に高齢者ではその傾向が強く見うけられます。
不眠を改善するとうつが軽減されるという報告もあり、深い睡眠を増やすことが脳の修復と回復を促すことになり、精神不安・うつ症状の軽減に繋がります。
睡眠の質をあげるために
西洋医学の考え
睡眠障害には
入眠障害(なかなか寝付けない)
中途覚醒(夜中に何度も目覚める)
早朝覚醒(朝早く目覚める)
熟睡障害(ぐっすり眠った気がしない)の4種類があります。
■レム睡眠は体の疲れを取り、記憶の整理をする。
寝不足だと記憶の整理ができず、大切なことを覚えておくことや嫌なことを忘れることもできず、ストレスが溜まります。
記憶の整理にレム睡眠は必要で、心の整理にも繋がります。
■ノンレム睡眠は脳の疲れを取り、体の修復をする。
疲れを取るには細胞が修復されることです。
代謝を促進して細胞の修復する成長ホルモンは、入眠始めの深い眠り(ノンレム睡眠)の際に分泌され、体の成長・修復に大切なホルモンです。
眠りの最初のノンレム睡眠が、深い眠りと寝起きの快適さのカギを握ります。
(注意)ストレスを受けると、睡眠の質が悪くなります。
ストレスを受けると分泌されるストレスホルモン(コルチゾール)の血中濃度が、入眠時に高くなると睡眠の質が下がります。
また深い睡眠(ノンレム睡眠)で分泌される成長ホルモンを減少させ、成長期のみならず、成人以降も体の修復ができず、疲れが取れません。
中医学の考え
中医学では陰陽のバランスが乱れると、睡眠の質が下がると考えます。
陰陽バランスを整えることが中医学では大切と考えます。
タイプ別の中医学ケア
体質により、睡眠の症状に特徴があります。
実証と虚証と分けて漢方薬を選択します。
実証(過剰や停滞により陰陽バランスを乱します)
陽熱旺盛(ストレスが強い興奮)タイプ
証(体質) |
陽熱が強く、頭が興奮してクールダウンできない状態。 五臓の心や肝の余分な陽熱を取り不安・不眠・イライラ・怒りを対策。 |
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漢方薬・健康食品 |
瀉火利湿顆粒、黄連解毒湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、ミンハオなど |
痰熱内擾(消化不良や代謝低下)タイプ
証(体質) |
停滞した老廃物が痰熱となり、陽が陰に入るのを妨げる状態。 消化や代謝を促進して停滞した痰熱を取り、不眠・多夢・不安を対策。 |
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漢方薬・健康食品 |
星火温胆湯、ミンハオ、晶三仙茶など |
虚証(消耗や不足により陰陽バランスを乱します)
陽盛陰虚(消耗が強く熱がこもる)タイプ
証(体質) |
消耗により陰が減少し、陽を抑えらず、頭がのぼせた状態。 五臓の腎の陰を補い心の陽を抑え、不安・不眠・動悸・イライラを対策。 |
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漢方薬・健康食品 |
天王補心丹、柏子養心湯、亀鹿仙、ミンハオなど |
腎陽虚(冷えてトイレで起きる)タイプ
証(体質) |
陽が少なく、特に下半身の冷えやむくみや頻尿がある状態。 腎を温め、尿を固摂(漏れないようにする)して頻尿や冷えを対策。 |
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漢方薬・健康食品 |
霊鹿参、腎馬補腎丸、参茸補血丸、安固丹など |
心血・心胆気虚(不安や焦り、考えすぎ)タイプ
証(体質) |
陰陽とも力が少なく互いに交じり合えず陽が浮いた状態。 五臓の心血や胆気を補い、不眠・不安・多夢・心身疲労を対策。 |
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漢方薬・健康食品 |
心脾顆粒、酸棗仁湯、ミンハオ、シベリア人参など |
おすすめ漢方薬・健康食品

心脾顆粒

天王補心丹

星火温胆湯

ミンハオ

シベリア人参

ワタナベオイスター(錠・ゼリー・ドリンク)
最後に、睡眠は健康の基本です。
中医学で子午流注(しごるちゅう)という考えがあります。
“子午”は時刻のことで、1日24時間を12等分にして十二支に対応させています。子の刻は23時~午前1時の真夜中、午の刻は午前11時~13時の真っ昼間といった具合です。“流注”は人体の一二臓腑(十二経脈)の気血の流れを意味しています。子午流注は一日24時間の臓腑気血の運行リズムを現したものです。
人は朝日と共に起床し、日没で睡眠の準備をすることが健康へ近道です。
時には食事より睡眠の方が大切な場合があります。夕食が20時以降に遅くなる場合は、睡眠時間の確保を優先して夕食は軽くして良いと考えます。
子午流注についてのコラムをぜひお読みください。