『皮膚は内臓の鏡』
五臓の点検から
根本治療を目指します
皮膚は内臓の鏡といわれます。
お肌のトラブルは一般的に外用薬で対応しますが、長引いたり繰り返す場合は、中医学は内臓からのサインとして捉えます。
肌荒れを始め、難治性のアトピー性皮膚炎、慢性湿疹、慢性蕁麻疹は皮膚の乾燥によるバリアー機能の低下と免疫系の関係があります。
皮膚症状以外に、五臓の点検をして、適切な漢方薬の服薬指導をさせていただいております。合わせて食事や生活の養生をお話しますので、漢方相談は初回に1時間ほどいただいております。
西洋医学の皮膚病の原因は?
皮膚は外敵からの侵入を防ぐとともに、体内からの水分がもれないようにするバリア機能があります。
外側から表皮・真皮・皮下組織と3層からなり、表皮のいちばん外側の「角層」がバリア機能を担います。
例えば、アトピー性皮膚炎の皮膚は、このバリア機能の低下により、水分の蒸発で乾燥肌になりやすく、また刺激やアレルゲンの侵入しやすくなります。
アレルゲンの侵入で免疫細胞が集まってきて炎症を起こし、さらに掻き崩しによってバリア機能が低下して刺激に弱くなり、免疫細胞が集まり炎症を繰り返すという悪循環に陥りやすくなります。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因も含む多病因性疾患で、完治する治療法は今のところないので、薬による対症療法が原則になります。
薬はステロイド外用薬、免疫制御の外用薬、抗菌薬の外用薬などがあります。内服薬は抗ヒスタミン薬、ステロイド薬、免疫調整薬、漢方薬があります。
スキンケアや食事や生活も、悪化要因となる刺激を避けて、ストレスなども避けて生活する指導が大切とされています。
中医学の考え
皮膚病は症状が安定するまでの波があります。
①症状が激しい急性期(火事が起きている)
②炎症が落ち着いては急変する慢性期(鎮火したが再燃しやすい)
③炎症がなくなりバリア機能を作る寛解期(肌の再建をする)
①~③を繰り返す波を小さくして、症状を安定させることが当面の目標です。
そして、最終目標はバリア機能が正常化して健康なお肌を取り戻すこと、中医学は肌を読み、体質を診て、健康なお肌と健康な体を同時に導くお手伝いをします。
中医学で肌を読み、体質を診る
湿疹の症状変化
お肌の辛い症状で、あてはまる症状はいくつかございますか。
①赤み斑点(紅斑)
②ジクジク(滲出液)・水ぶくれ(水疱)・膿疱
③ボコボコ(丘疹)、しこり(結節)
④ヒリヒリ・痛み(びらん・潰瘍)
⑤かさぶた状(痂皮)・うろこ状、フケ状(鱗屑)
⑥ゴワゴワ(苔癬化)
⑦浅黒い(色素沈着)
⑧カサカサ(乾燥)
⑨かゆみ(掻痒)
あてはまる症状を以下のように分類して、体質を考えます。
急性期と慢性期と分けて、中医学の対策方法があります。
急性期
| 皮膚症状 |
対策方法 |
|
|---|---|---|
| 湿熱タイプ |
痒み・赤み・ジクジク・水疱・痛み |
清熱・利湿 |
| 血熱タイプ |
痒み・赤み・しこり・痛み |
清熱・涼血 |
| 熱毒タイプ |
赤み・ジクジク・痛み・水疱・しこり・痒み |
清熱・解毒 |
慢性期
| 皮膚症状 |
対策方法 |
|
|---|---|---|
| 血虚・陰虚風燥タイプ |
カサカサ・赤み・しこり・かさぶた・ゴワゴワ・浅黒い・痛み・痒み |
養血・滋陰・清熱袪風 |
| 瘀血風燥タイプ |
カサカサ・浅黒い・赤み・しこり・かさぶた・ゴワゴワ・痛み・痒み |
活血・涼血・清熱袪風 |
| 肝鬱血燥タイプ |
カサカサ・痒み・かさぶた・ゴワゴワ・痛み |
疏肝・涼血・清熱袪風 |
| 脾虚湿毒タイプ |
ジクジク・痒み・赤み・水疱・しこり・痛み・ゴワゴワ・痛み |
健脾・利湿・解毒 |
| 脾腎陽虚タイプ |
痒み・カサカサ・かさぶた・ゴワゴワ・浅黒い・痛み |
温陽・健脾・補腎・解毒 |
参照:中医皮膚科学
急性期はいわゆる火事の対処をします。類焼を防ぐためになるべく早く対策すべきです。西洋医学の治療と併用して中医学ケアも可能です。
中医学では、清熱(熱を冷まし)、利湿(湿を追い出し)、涼血(血の熱を冷まし)、解毒(邪気を追い出す)などで、急いで鎮火させる対処法をします。
鎮火しても再燃することを防ぐことが大切です。
慢性期はいわゆる鎮火しても再燃が心配な状態です。波があるため、波が静まり症状が落ち着くまで、西洋医学の治療と併用して、体質改善も可能です。
中医学では、肌本来の力不足(先天不足)があり、悪化要因(邪気)が侵入しやすく、気血水・五臓のバランスを整える体質改善(生気を高める)が、根本治療と考えています。
養血(血を養い)、滋陰(潤いを増やし)、疏肝(自律神経の調節)、健脾(胃腸虚弱の立て直し)などをして皮膚バリアを強化し、再燃をふせぐために清熱・涼血・利湿などの急性期の治療も必要に応じて併用します。
また袪風(痒みを抑え広がりを防ぐ)をして、皮膚をかき崩さないようにします。
ステロイドの長期使用による副腎機能の低下やむくみや冷えもある場合、健脾・補腎(脾と腎を補い)、温陽(温め)や解毒も必要です。
中医学は同じ病名でも違う治療「同病異治」や、違う病名でも同じ治療「異病同治」をすることが多々あります。
漢方薬の服薬指導はオーダーメイドになり、症状や病名から漢方薬が直結しません。
詳しくは、お肌を読み、体質を診てから服薬指導をさせていただいております。
「漢方薬の内服」+「外用薬とスキンケア」+「食事・生活養生」
の三本柱が皮膚病の中医学ケアで重要で、緩解期へ導くことが目標です。
食事・生活の養生を合わせて、根本治療を目指し、きめ細かくご指導させていただきます。
改善されたお客様
湿疹・あせも
Before
After
テキストが入ります
膿痂疹
Before
After
テキストが入ります
おすすめ漢方薬・健康食品
清営顆粒
瀉火利湿顆粒
五涼華
五行草茶
紅沙棘
艶麗丹
亀鹿仙







